私たちは【動物保護団体】ではありません。
「かしわ動物福祉・共生協会」(以下 KAWCA:Kashiwa Animal Welfare and Coexistence Association)は、柏市を中心とした県内の動物愛護センター(以下センター)へ足を運び、収容されている動物のお世話や施設管理のボランティアを中心に活動しています。センターの活動をさまざまな面からサポートをすることで、日夜地域で活動されている【動物愛護団体】や【動物保護団体】【個人ボランティア】の負担を減らし、収容されている動物たちの福祉向上と“人と動物が安心して共生できるまちづくり“を目的とした柏市民公益活動の登録団体です。https://kashiwanpo.genki365.net/group_1263/
動物愛護センターの役割とその変化
現在、各地に存在する動物愛護センターはその役割を“動物収容管理施設“から“動物保護譲渡施設“へと変えつつあります。
殺処分ゼロ運動をはじめとした動物愛護・動物福祉への関心の高まりと共に、センターや愛護団体・保護団体、ボランティアへの注目度が一気に上がりました。
近年、環境省令により動物取扱業者に対する数値規制が実施され、今後はセンターでの飼養管理方法が一般の飼い主、動物取扱業者、保護団体へのお手本をなすようなものであることが求めれる日も近いでしょう。
“保護譲渡施設“としてのセンターにとって、収容動物たちへの必要な獣医療の提供と動物福祉への配慮は必要不可欠なものになってくると考えています。また、センター単体での解決は難しい“人と動物の課題(特に福祉分野では喫緊の課題です。ペットの多頭崩壊事案など)”も増え、今後は動物だけではなく、広範な分野を跨ぐ柔軟な対応を求められる日もすぐそこまできています。
KAWCAは『柏市動物愛護ふれあいセンター』『千葉県動物愛護センター東葛支所』などへの日々の運営への援助・協力を軸に、動物収容施設の環境整備・動物の健康管理のお手伝いを中心に活動を行い、必要に応じて、収容された動物に対して必要な医療が受けられるよう費用や通院の補助等を行っていきたいと考えています。
動物福祉セミナーや勉強会の開催や啓発活動など
センターでの動物福祉等のセミナー開催、愛護動物が関わる地域の諸問題(多頭、地域猫等)への介入、ペット防災啓発活動などを行っております。また保護できる数は限られてしまいますが、猫エイズや猫白血病を罹患しセンターからの譲渡が難しい動物に対し、ストレスのない環境を提供して再譲渡に繋げられる機会を作っていく予定です。
我々にとって未知の部分も多い「動物愛護センター」を身近な存在にし、センターをさまざまな側面から支えてゆくことで“人と動物が安心して共生できる社会“を実現したいと思います。
高齢者とペットの問題
現在、高齢者の方のご病気や施設への入所等により飼っているペットを手放さざるを得ず、それによりセンターに収容されてくるという案件が増えております。
また、保護犬・保護猫の注目度が上がったことで行政や保護団体が主催する譲渡会での譲渡も一般的になってきました。しかし、動物愛護法でも謳われているように「終生飼養」が基本的な義務であるため、65歳以上の高齢者の方々への譲渡は実質的には難しくなっています。
どちらにせよ、高齢者の方々がペットとずっと一緒に過ごしたいと願ってもなかなか厳しいのが現実です。これはある意味、必然の流れではあると思うのですが、超少子高齢化社会が加速する現在、増え続ける高齢者とセンターや保護施設に収容される動物たちをどこかで繋げ、人も動物も安全・安心して飼養できるシステムを作ることは、必要な対策であると考えています。(柏市では、全国に先駆けて65歳以上の高齢者にも積極的に収容動物を一時譲渡していく『アットホーム譲渡制度』の運用を開始いたしました。センターから動物の譲渡を受けたご本人に何かしらの事情で飼養困難に陥った場合は、動物をセンターへ戻していただくシステムです。非常に画期的ではあるのですが、定期的な状況確認や、土日祝日、早朝深夜関係なく訪れる“いざ“という時に行政は対応できるのか?問題は山積みでもあります。)
KAWCAでは、先進的な柏市の取り組みを下支えできるよう民間の事業者との連携などを通じて、高齢者の方が安心して飼い続けられるような仕組みづくりにも積極的に取り組んでいきたいと思います。
柏市の「殺処分しない」取り組みを支えていくために
KAWCAは柏市を中心とした活動を行なっております。そして柏市は「殺処分しない」取り組みを継続しており、この取り組みはセンターの努力はもちろん、動物と関わっているさまざまな人々、市民の皆さんの協力なしには続けることは困難だと考えます。
KAWCAの活動の根幹にもなっている「殺処分をしない」取り組みを支えていけるよう、ぜひ皆様のお力をお借りできれば幸いです。
かしわ動物福祉・共生協会 KAWCA
代表 岡部哲也